「紅梅遊鶴図」について解説する小澤順一郎さん(右)=県水墨美術館

「紅梅遊鶴図」について解説する小澤順一郎さん(右)=県水墨美術館

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日本画の巨匠 足跡たどる 県水墨美術館、川合玉堂展開幕

北日本新聞(2023年7月15日)

 近代日本画壇をけん引した大家、川合玉堂(1873~1957年)の画業をたどる展覧会「生誕150年記念 川合玉堂展」が14日、県水墨美術館で開幕した。8月6日までの前期展は20代の頃に描いた初期の作品から最晩年の絶筆まで33点が並ぶ。画業が一望できるとあって、初日から多くの美術ファンでにぎわった。9月3日まで。

 川合玉堂は現在の愛知県一宮市に生まれ、少年期を岐阜県で過ごした。円山(まるやま)四条派や狩野派など自身が学んだ技法を融合した上で独自の画風を生み出し、詩情豊かな風景画の名作を多く描いた。

 「紅白梅」など六曲一双屏風(びょうぶ)4点をはじめ、冬のいてついた空気感が漂う「宿雪(しゅくせつ)」など見応えのある作品が並ぶ。風景や人物、果物を詳細に写し取った写生作品23点も並び、卓越した技術で対象を描き、作品に生かしていたことがうかがえる。

 開会式には玉堂のひ孫で玉堂美術館長の小澤順一郎さん(69)=東京都=ら関係者が出席。テープカットに続き小澤さんが作品の展示解説を担い、来場者が熱心に耳を傾けた。

 県水墨美術館と北日本新聞社でつくる実行委員会と県主催。

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