新潟県新発田市月岡温泉発のクラフトビール「月岡エメラルドエール」が缶になって登場した。2020年11月に瓶で発売され、土産物としても人気の商品。月岡温泉の醸造所「月岡ブルワリー」が、缶の量産化第1弾として仕込んだ1万本が、7月15日から県内のスーパーに並び始めた。
エメラルドエールは、月岡温泉のお湯の色を再現したマスカット風味のフルーツエール(発泡酒)。ビールより果汁などの副原料を多く含み、アルコール度数は4%と抑えめだ。月岡ブルワリーの醸造責任者の新保典司さん(40)は「すっきりしていて、ビールが苦手な人も飲みやすい」とPRする。
月岡温泉を盛り上げようと誕生した月岡ブルワリー。料理店を併設した自社醸造所のタンクは、1基当たり300リットルと小型で量産が出来ない。これまでは瓶のみでの製造だった。
発売2年半で知名度も上がり、より多くの人に味わってもらおうと、静岡県の醸造会社と提携して大量生産に踏み切った。瓶では新潟県内数店舗に限られていた出荷先も、県内各地のスーパーに広がった。
苦み成分が少ないザーツホップ、ピルスナー麦芽の原料は瓶と同じだが、「瓶よりもドライ。白ワインを思わせる味に仕上がった」という。
価格は350ミリリットル缶で420円。第1弾は各小売店に流通済みで、今後、第2弾の仕込みも予定する。新保さんは「好評を得られたら、別の味にも挑戦したい」と意気込んでいる。