アウトドア用品セレクトショップのゼストワークス(新潟県長岡市新町2)が、オリジナルのたき火台を発売した。串焼き台やこんろとしても使え、自身もキャンパーの経営者、斎藤滋さん(55)がこだわった品だ。鉄鋼販売・加工の阿部商店(同市下々条3)が製造し、地元企業の技術力を生かしている。
ゼストワークスは2020年に開業。新潟県内で取り扱いの少ないアウトドアブランドや、地元企業とコラボした独自の五徳、ガス管カバーを販売している。
6月に発売したたき火台「ゼストボックス3ウェイ」は鉄製の3・4キロ。組み立て式で、幅32センチ、奥行き15・5センチ、高さ16・5センチ。
たき火台のほか、串焼き台としても使え、串が転がらないよう、本体の上部に波状の加工を施している。また網や五徳を置けばこんろになり、「一つ持っていれば魚も肉も何でも焼ける」(斎藤さん)。鉄素材特有の経年変化も楽しめる。
ゼストワークスの近くに住む阿部商店の役員が、店を訪れたことをきっかけにコラボが実現した。阿部商店の商品開発責任者で工場長の外川大樹(だいじゅ)さん(44)は「設計にこだわり、0・1ミリ単位で板の厚さや溝の幅を調整した」と語る。
受注生産で、価格は1万9800円。ゼストワークスの店頭のほか、EC(電子商取引)サイト、全国でセレクトショップを運営するビームス(東京)の通販で購入できる。SNSや野外イベントでPRしており、来春までに100個の販売を目指す。
斎藤さんは横浜市出身で、もともとリフォーム業と運送業を営んでいたが、結婚を機に長岡市に移住。リフォーム業の傍ら、好きなアウトドア用品を扱いたいと、店を始めた。「店の名前と地元の技術を全国に広めたい。お店にもぜひ見に来てほしい」と呼びかけている。
ゼストワークスの営業時間はインスタグラムで随時更新している。問い合わせは斎藤さん、090(2114)9465。