日本画壇を代表する画家の一人、竹内浩一さん(82)の画業を紹介する「竹内浩一展 温もりのある眼差し」が14日、富山市千石町の秋水(しゅうすい)美術館で始まった。動物や自然を通して自身の内面を見つめた日本画など30点が並ぶ。11月26日まで。
竹内さんは1941年京都市生まれ。動物画で知られる山口華楊(かよう)に師事した。京都画壇伝統の写生をベースに禅の精神がにじむ絵画を発表している。
くいの上に座るサルを1匹ずつ捉えた「蓑(みの)(Ⅰ~Ⅴ)」、ヤナギの葉の柔らかさや吹く風の空気感を描き出した「待つ」など、静かな画面に温度や気配を漂わせる作品が並ぶ。本画のために描いた小下絵も展示され、制作の過程を垣間見ることができる。
浅地豊館長は「透明感のある色合いと美しい線など伝統的な日本画の良さが詰まっている。作家の人柄がにじむ作品をぜひゆっくりと楽しんでほしい」と語った。北日本新聞社共催。