パン製造販売のマルシャン（新潟県長岡市上前島１）の人気商品「スターブレッド・チーズ」が、日本フードアナリスト協会（東京）による「ジャパン・フード・セレクション」で最高評価のグランプリを獲得した。長時間発酵などこだわりの製法が生み出す味と食感が支持された。「受賞を機に、まだ食べたことのない消費者に改めてＰＲしたい」と意気込んでいる。

　スターブレッドは生地を通常の３倍となる約２４時間かけて発酵させ、さらに専用の釜でじっくり焼き上げる。ふわふわしてしっとり柔らかい食感を実現した。じっくり熟成させる効果によって、防腐剤を使わなくても賞味期限（未開封）が２１日間と長いのも特徴だ。

　チーズのほか、ミルク、くるみおさつ、ショコラの４種類あり、県内外で年間計５０万本以上を売るロングセラー。ただ、販売開始から約３０年たち、主に県内消費者の新規開拓が課題とみて、ＰＲ効果を高めようとセレクションへの応募を決めた。

　ジャパン・フード・セレクションは、日本フードアナリスト協会が資格認定するフードアナリスト約２万３千人が商品を審査。毎月募集を行い、商品への関心度や価格、独自性などをアナリストにアンケート調査するのに加え、複数の審査員による試食を踏まえて１００点満点で評価している。

　スターブレッド・チーズは８月の第６６回審査で、９０点以上との評価が審査員の半数を超えたため、総合評価が４段階中で最高のグランプリとなった。口溶けの良さや豊かな風味が好評だった。

　マルシャン統括本部長の吉田清さん（５４）は「食べてもらえれば、確実においしさは伝わる。受賞を生かして再度魅力を発信したい」と話した。

　価格はいずれも７８８円。サイズは高さ１１センチ、幅１０センチ、長さ３０センチの約４００グラム。マルシャンの工場売店（金、土曜の午前９時〜午後４時）やインターネットなどで販売している。問い合わせはマルシャン、０２５８（２２）０５２２。