遊歩道の隆起した石畳を確認する中村専務=富山市本丸

遊歩道の隆起した石畳を確認する中村専務=富山市本丸

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富山の松川遊覧船が運航ピンチ 石畳隆起、階段 大きく崩れる

北日本新聞(2024年1月25日)

 能登半島地震により富山市の松川の護岸が被害を受け、桜の花見シーズンに人気の松川遊覧船の運航が危ぶまれている。県の調査結果を待っているが、運航する富山観光遊覧船の中村珠太専務は「今シーズンは厳しいかもしれない」と危機感を募らせる。

 松川遊覧船は3月中旬から11月末まで運航し、松川の約1・2キロのコースを往復する。このうち地震で被害があったのは、県庁近くから富山市役所前までの護岸約500メートル。堤防の石積みに大きな亀裂が入ったり、水辺の遊歩道の石畳が隆起したりした。遊歩道への階段は斜めに大きく崩れ、船着き場の船を留める金具も、遊歩道の崩れにより不安定になっている。船に被害はなかった。

 中村専務は地震が発生した翌日に被害を確認。現在は、管理する県が被害の状況を調べており、2月中旬に調査結果が出る予定。

 ただ、復旧工事が決まっても、秋ごろの着手になる可能性がある。営業を始めてから36年になるが、全休となったシーズンは一度もないという。

 花見シーズンの乗客は年間の6割近くを占める。今年は新型コロナウイルス感染症が5類に移行してから初めて迎える花見シーズンで、昨年まで落ち込んでいた外国人観光客からも予約が入っていた。

 中村専務は「やっと盛り上がりが戻ると思っていたのに」と肩を落とす。だが、運航会社として乗客の安全が最優先とも強調。「慎重にいきたいという思いもあり、非常に悩ましい」と話した。

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