蔵春閣で公開されている江戸時代のひな人形を鑑賞する来場者=2月25日、新発田市諏訪町1

蔵春閣で公開されている江戸時代のひな人形を鑑賞する来場者=2月25日、新発田市諏訪町1

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江戸時代のひな人形、蔵春閣でほほ笑み和やか 新発田市で「しばたひなびらき」、飲食店などに70組以上展示・3月29日まで

新潟日報(2024年2月28日)

 新潟県新発田市の豪農の館「東北民芸館」が保存する江戸時代の貴重なひな人形の公開が2月25日、新発田市諏訪町1の蔵春閣で始まった。京都の人形師、雛(ひな)屋岡田次郎左衛門の衣装びななど3組で、柔和な表情をたたえた丸顔の人形が訪れた人を楽しませている。

 2月25日に始まったイベント「しばたひなびらき」の一環。蔵春閣では市主催の特別企画として、初めてひな人形を展示している。

 次郎左衛門びなは、江戸時代中期に人気を博したという。1階食堂の床の間に飾られたお内裏さまとおひなさまは、50センチほどと大きめ。丸顔に大和絵風の細い目をしており、表情は穏やかだ。

 2階大広間には、江戸中期の享保びなと、後期の古今びなを展示。いずれも七段飾りが主流になる前の、内裏びなだけの作品。古今びなは面長で、両目にガラス玉が埋め込まれた立体的な造形になっている。

 訪れた新潟市中央区の女性(79)は「実家におひなさまがなかったから、今でも憧れであちこち見に出かけている」といい、「指が細くて長い」と人形に見入った。夫(79)は「歴史を感じる。豪華な造りの蔵春閣に合う」と喜んでいた。

 しばたひなびらきは3月29日まで。期間中は新発田市街地の寺院や飲食店、米倉地区の東北民芸館などでも、70組以上のひな人形を展示公開している。

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