北陸新幹線の金沢-敦賀間が開業する16、17の両日、富山駅で細工かまぼこをPRするイベントが開かれる。"めでたい(鯛(たい))日"を祝おうと、県蒲鉾(かまぼこ)水産加工業協同組合青年部「蒲友(ほうゆう)会」が開き、製造各社の鯛かまぼこを紹介するパネル展示や細工かまぼこの実演などを行う。高校生が作ったポスターで来場を呼びかけており「駅を訪れる観光客らに富山の技をアピールしたい」としている。
蒲友会は毎年、「細工の日」の3月19日に合わせ、絵付け体験や限定品販売などの催しを開催し、かまぼこの技術や商品を広めている。今年は北陸新幹線の敦賀延伸開業が重なり、富山駅の改札口前でのPR活動を企画した。
イベントは「富山細工かまぼこ美術館」と銘打ち、県内の製造業者15社がパネル展示でそれぞれの鯛かまぼこの実物を披露して特徴を解説する。職人が細工かまぼこ作りを実演するほか、巻きかまぼこの試食コーナーなども設ける。
イベントを盛り上げようと、告知ポスターも制作した。四方蒲鉾(富山市)とのコラボで獅子頭をモチーフにした商品を開発した縁で、富山北部高校情報デザイン科の高野遼菜さん(3年)が協力。ポップなデザインで鯛かまぼこを並べ、美術館をイメージした上品なゴールドで海の波を表現している。高野さんは「かまぼこに親しみを持ってほしい」と期待を込める。
細工かまぼこの技術は富山が全国トップクラスとされており、ポスターには「日本一の職人技、今ここに集結。」というキャッチコピーが入る。蒲友会の広野隆一会長(39)は「県内にある製造会社が伝統の技を守っていることを知ってもらい、業界の発展につなげたい」と話している。