越前焼の明かり取り「陶あかり」を並べた作品展「陶灯展」(福井新聞社後援)が、福井県越前町の越前陶芸村文化交流会館で開かれている。21点の陶あかりから放たれる柔らかな輝きが会場に広がり、訪れた人を幻想的な世界へいざなっている。7月15日まで。
展示する陶あかりは、同会館が「輝き」をテーマに作品を募集した全国公募展の入賞作を含む全出品作。公募展は昨年に続いて開催し、今年は県内外の作家ら19人から応募があった。
大賞に選ばれた「Peace(ピース)」は、羽ばたくハトや「Peace」の文字をくりぬき、平和への祈りを込めている。陶磁器の表面に北陸新幹線車両の意匠をあしらったり、恐竜や越前がに、越前水仙など福井の名物を無数の小さな穴で表現していたりと、創意工夫に富んだ作品が並び来場者を楽しませている。
会場は照明が落とされ、陶あかりからあふれる優しい光に包まれている。町内の子どもたちの願い事が書かれた短冊をつるした七夕飾りもあり、神秘的な空間を作り出している。
同会館のロビーでは、越前焼作家が手がけた陶あかりや風鈴、蚊取り線香などを展示販売している。午前9時~午後5時。8日休館。