北陸新幹線敦賀延伸を生かそうと、JR東日本の駅構内で観光情報を発信する施設「駅たびコンシェルジュ」のスタッフが7月8日、福井県越前市の越前和紙産地で紙漉(す)きを体験するなど県内の観光地を視察した。視察内容を踏まえた福井県のガイドブックを秋ごろに製作して旅行の提案に役立てる。
駅たびコンシェルジュは駅など24カ所に設置されている旅行相談窓口の機能を持つ施設。県の働き掛けを受けた福井視察は昨年度に続く実施で、今回は東京、新宿、大宮、長野、横浜駅のスタッフ5人が7日から3日間の日程で訪れた。
越前市のパピルス館で行った紙漉き体験では、伝統工芸の魅力をじかに感じ取り、沿線客へのアピールポイントを学んだ。大宮駅で勤務する女性は「新幹線延伸後は福井観光の問い合わせが増えている。和紙はシックなイメージだったけれど、手軽に体験できて若い人にも勧められそう」と話していた。
視察は2チームに分かれて行われ、観光バスツアー「はぴバス」で大本山永平寺や県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館を巡ったほか、東尋坊、気比神宮などを視察した。最終日は県立恐竜博物館や大野市の城下町を訪ねる。