13日から氷見市芸術文化館で「わけあって絶滅しました。展」が開幕するのを前に、会場準備が10日、本格的に始まった。メイン展示のステラーカイギュウの全身骨格標本や、古代の海洋生物オパビニアの大型ロボットの設置が終わった。
北陸初開催となる同展は子どもたちに人気の図鑑シリーズを大型展覧会化し、絶滅した生物について楽しみながら学べる。絶滅生物や絶滅の恐れのある生き物計70種類を紹介し、標本や化石など78点を含む202点を展示する。
ジュゴン科の哺乳類ステラーカイギュウの全身骨格標本は、所蔵する福井県立恐竜博物館から運び込まれた。同博物館の一島啓人副館長が立ち会う中、作業員が全長6メートル弱の標本を展示した。
一島副館長は人類が捕獲し、18世紀に絶滅したステラーカイギュウの展示を通し「絶滅の淵にある生き物と人類がうまく共生していくことを考える一つの手だてにしてほしい。多くの子どもたちに見てもらいたい」と話した。
同展は8月21日まで。北日本新聞創刊140周年記念事業。市文化振興財団、富山テレビ放送主催。