第65回城端むぎや祭は19日、南砺市城端中心部で始まった。五箇山民謡の素朴な調べが「越中の小京都」と呼ばれるまちに響き、訪れた大勢の観光客が唄と踊りを楽しんだ。20日まで。同祭協賛会主催、北日本新聞社共催。
むぎや踊り競演会は城端別院善徳寺前の特設舞台と城端伝統芸能会館じょうはな座であり、地元9町と1団体が稽古を重ねた麦屋節や古代神などを披露。紋付きはかまの男性はりりしく笠(かさ)を操り、着物姿の女性はしっとり舞った。
街並み踊り会場が4カ所設けられ、坡場(はば)の坂など趣ある通りでも演舞が繰り広げられた。例年最終日に行う総踊り同様、観客が加わる輪踊りを初日の夜にも初めて行った。
20日は競演会、街並み踊りとも午後2時すぎから始まる。同2時半には、じょうはな座でむぎや節新歌詞の表彰式と披露を行う。同8時半からは観客、近隣住民総参加の「総踊り」で締めくくる。
■「じゃんとこいむぎや」も開催
城端むぎや祭の呼び物の一つ「じゃんとこいむぎや」が19日、南砺市城端の西町通りなどであり、出演チームが躍動感あふれる華やかな創作演舞を披露した。北日本新聞社共催。
16回目のことしは県内外のよさこいチームなど32団体が出場。各団体は麦屋節などの五箇山民謡をアレンジした曲を取り入れたり、菅笠(すげがさ)を手にしたりしてにぎやかに舞った。城端小学校4年生77人でつくる「じゃんとこジュニア2015」は、大きな掛け声と元気いっぱいの踊りで沿道を埋めた観客を盛り上げた。
夕方からは市役所城端庁舎駐車場で演舞のコンテストがあり、同祭協賛会の松本久介理事や宮田北日本新聞社南砺総局長らが審査した。北日本新聞社賞を兼ねた大賞には2年連続で神明小町(富山市)が選ばれた。
▽準大賞=夢追倶楽舞(砺波)▽優秀賞=湊や(射水)▽特別演舞賞=万葉こまち華恋(高岡)、夜高舞緋組(南砺)