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真田氏の歴史、手話で解説 上田城跡公園で無料ガイド

信濃毎日新聞(2016年4月27日)

 上田市内の聴覚障害者らでつくる「うえだ手話ガイドの会」が今月、同市の上田城跡公園を訪れる聴覚障害者を手話で案内する無料のガイド活動を始めた。地元ゆかりの戦国武将・真田信繁(幸村)が主人公のNHK大河ドラマ「真田丸」の放送で観光客が増えている同公園を拠点に、聴覚障害者も真田氏の歴史を知り、散策を楽しんでほしい―と張り切っている。

 同会は、市聴覚障害者協会のメンバーが中心となり昨年2月に結成。聴覚障害者と手話通訳者ら16人が所属する。市のわがまち魅力アップ応援事業の補助金も活用し、約1年間かけて真田氏の歴史やガイドの方法を学んだ。

 手話ガイドを務める聴覚障害者はえんじ色の帽子、補助する手話通訳者は緑色の帽子が目印。訪れた聴覚障害者に時折、写真や真田氏の家系図などを示しながら、公園内の真田神社や櫓(やぐら)門下にある大石「真田石」などを約1時間かけて案内する。

 真田氏の家紋「六文銭」や信繁が大坂城の外側に築いたとりで「真田丸」を表す決まった手話はないため、今回、メンバーが考案した。六文銭は左手で手話の数字「6」をつくり、右手は親指と人さし指で輪をつくり「銭」に見立てて右へ動かす。真田丸の「真」は「真面目」を意味する手話を使い、田んぼの「田」と、とりでの形を表す「丸」を組み合わせた=イラスト。

 今月中旬、須坂市から聴覚障害者のツアー客が城跡公園を訪れ、手話ガイドが本格的にデビューした。うえだ手話ガイドの会代表の牧内智子さん(45)=上田市中央6=によると、日常生活で手話を使う聴覚障害者がガイドをする場合、一般のガイドの話を手話通訳するより時差や話の内容のずれが少なくなるという。

 牧内さんは「手話で解説しながら相手の反応や表情を確かめ、理解しているかを確認する」という。ガイドを終え、「相手が『なるほど』と手話で示してくれてうれしかった」とほっとした表情を見せていた。ツアーに参加した須坂市聴覚障害者協会会員の太田洋一さんは、これまで3回ほど同公園を訪れている。初めて手話ガイドの案内で巡り、「歴史がよく分かった。ガイドとコミュニケーションを取るのも楽しかった」と喜んだ。

 5月には、大阪府からのツアー客の予約も同会に入っているという。手話ガイドは手話を理解できる人が対象で、事前申し込みが必要。希望者は「うえだ手話ガイドの会」事務局(ファクス0268・75・4877)へ。

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