安曇野市穂高の穂高神社で1日、地元住民や人形師が制作した人形絵巻を飾る伝統行事「穂高人形大飾物(おおかざりもの)展」が始まった。本殿の清掃や補修をする小遷宮に合わせて開催。神話や歴史上の五つの場面を再現した飾り物が祭りムードを盛り上げ、参拝者らを楽しませている。
大飾物展は20年に1度、本殿を造り替える大遷宮や、その間に2回行われる小遷宮に合わせて開かれている。今年は2009年の大遷宮の後、最初の小遷宮の年に当たる。
住民有志や氏子らでつくる団体が、神話や伝承を題材に「天孫降臨」や「加藤清正虎退治の場」などを再現。穂高区の住民と氏子でつくる睦友社(ぼくゆうしゃ)が手掛けた「大坂夏の陣 真田丸陣屋の場」は、幅十数メートル、高さ8メートルほど。戦いに臨む真田幸村(信繁)らの人形が高さや奥行きを変えて立体的に配置されている。
息子と見物に訪れた同市穂高有明の自営業西沢稔さん(60)は「木や石など細かな所まで再現してあり、大したものだ」と話していた。展示は15日まで。仮殿に移されたご神体を、本殿に戻す本殿遷座祭は5月8日に行われる。