下伊那郡阿智村清内路の280年以上前から伝わる「手作り花火」(県無形民俗文化財)が6日夜、上清内路諏訪神社に奉納された。澄み切った秋の夜、金色の火の粉を散らす仕掛け花火が次々と繰り出され、県内外から訪れた約900人が歓声を上げた。
住民ら約70人でつくる上清内路煙火同志会が7月から準備してきた14種類の力作を披露。直径約3・5メートルの円盤が火の粉を散らしながら回転する「大シャクマ」や150メートルに渡るワイヤから滝のように火花が落ちる「大滝」など迫力の連続に、観客は盛んな拍手を送った。
同志会長の桜井信和さん(60)は「大勢に楽しんでもらえる花火ができた」と満足そうだった。
清内路には手作り花火の団体が二つあり、下清内路煙火有志会は15日夜、下清内路諏訪神社・建神社に奉納する。