星空を眺めるナイトツアーを開いている下伊那郡阿智村のスキー場「ヘブンスそのはら」で3日から、映像を投影する「プロジェクションマッピング」が始まる。村が官民協働で「日本一の星空」を合言葉に売り出して5年目。ナイトツアーを展開する春から秋に約10万人が訪れる一大観光事業に成長しており、冬季も星空を楽しんでもらおうと初めて企画した。2日夜には村内の関係者向けに試写会が開かれた。
村や商工会などでつくる「スタービレッジ阿智誘客促進協議会」の企画で、映像製作を手掛ける「NAKEDInc.(ネイキッドインク)」(東京)のプロデュースだ。
スキー場駐車場に設けたコンテナや建物に、宇宙空間をイメージした約10分間の映像を投影。宇宙船に乗り込んで、星くずや惑星の間を旅する物語。最後にカウントダウンとともに消灯すると、夜空に星々が浮かび上がった。
同村昼神温泉郷の保養施設「鶴巻荘」の従業員、伊藤裕太さん(19)は「まるで近未来のよう。星空のPRで客の年齢層が広くなった。多くの人に来てもらいたい」と話した。ヘブンスそのはらの運営会社社長、白沢裕次さん(52)は「一年中星を楽しめる環境を整えたい」と話した。
映像投影は来年3月31日までの午後7時〜10時。小中学生千円、高校生以上2200円。