放流用の船の前で、トラック荷台の水槽から稚魚をバケツに入れる飯田主任研究員(右)=滑川漁港

放流用の船の前で、トラック荷台の水槽から稚魚をバケツに入れる飯田主任研究員(右)=滑川漁港

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ノドグロの稚魚を放流 県産の資源増目指す

北日本新聞(2017年2月9日)

 県水産研究所(滑川市高塚)は8日、高級魚で知られるアカムツ(ノドグロ)の県産の稚魚を富山湾に放流した。国内の研究機関で唯一、アカムツの稚魚育成技術の開発に取り組んでおり、本格的な試験放流は初めて。体長25センチほどの成魚に育ち、漁獲されるのはおおむね4年後の見通しで、県産高級魚の資源増やブランド化に期待がかかる。

 アカムツは「白身のトロ」とも呼ばれ、高値で取引される。すしや刺し身、焼き物などで食べ、近年人気が高まっているという。だが、県内の漁獲量は年間10~20トンで、新潟や石川に比べて少ない。

 同研究所は2011年度に飼育試験を始め、13年度に初めて稚魚の育成に成功。14年度から人工授精で県産の稚魚を生産する。昨年、稚魚を船で輸送して放流する試験を行い、手法にめどを付けた。

 昨年9月に富山市の四方沖で漁獲された成魚から、人工授精で生まれ、体長5センチほどに育った計5万5千匹を放流する。

 この日、職員が約1万3千匹を慎重にトラックで滑川漁港へ運び、県の栽培漁業調査船はやつきに移した。約4キロ先の四方沖で放した。

 稚魚の体に目印があり、漁獲時に確認できる。放流は2月中にあと3、4回行う。

 研究を担当する飯田直樹主任研究員(40)は「ようやく稚魚放流までこぎ着けた。不安と楽しみが半々。大きく育ち、たくさん取れてほしい」と話した。

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