白沢さん(左)ら地元住民の案内で旧遠山森林鉄道の軌道跡を歩く参加者たち

白沢さん(左)ら地元住民の案内で旧遠山森林鉄道の軌道跡を歩く参加者たち

長野県 伊那路 花・紅葉 祭り・催し

森林鉄道軌道跡歩いて紅葉楽しむ 飯田でツアー

信濃毎日新聞(2017年11月12日)

 飯田市南信濃の遠山川沿いを走っていた旧遠山森林鉄道(延長30・5キロ)の軌道跡を歩くツアーは11日、貯木場があった場所「梨元ていしゃば」を起点に開いた。地元の木沢地区活性化推進協議会が2005年から13年まで主催してきたが、協議会員の高齢化で中断。同市の地域おこし協力隊員藤木康平さん(28)が、南信州観光公社の催しとして昨年、復活させた。県内外の14人が紅葉を眺めながら往復約10キロを楽しんだ。

 この日は、飯田営林署の職員だった白沢秋人さん(88)らが、軌道が撤去された1973(昭和48)年以前の様子を語りながら案内。保線員の宿舎があった柿の島停車場跡や、現存する鉄骨組みのトラス橋「ながとろ橋」など、当時の遺構を見学した。大阪府高槻市の藤原栄一さん(59)は「急流に沿って鉄道が敷設され、人間の成す業はすごいと感じた」と話し、景色を写真に収めていた。

 若者に参加してもらうことで今後も続けよう、と今年は事前学習会を開き、ツアーへの参加も呼び掛けた。飯田市南信濃の市職員、御子柴優樹さん(23)は「森林鉄道について深く知らなかった。自分が感じたことを他の人にも伝えていければいい」と話した。

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