伊那市長谷で2016年11月に行われた中尾歌舞伎の秋季公演。保存会は1年半ぶりとなる公演を今年4月に開く

伊那市長谷で2016年11月に行われた中尾歌舞伎の秋季公演。保存会は1年半ぶりとなる公演を今年4月に開く

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中尾歌舞伎、4月に再開 伊那市長谷で1年半ぶり公演

信濃毎日新聞(2018年2月16日)

 伊那市長谷に江戸時代から伝わる市無形民俗文化財で、活動を休止していた中尾歌舞伎の保存会は15日、1年半ぶりとなる公演を4月29日に同市長谷の「中尾座」で開くことを明らかにした。高齢化などで会員や演者が少なくなったため、保存会は約1年前に活動を休止。その後、市や地元の地域協議会などが話し合い、保存会を地元の中尾区や長谷地区だけでなく、市内全域に広げた上で後援会組織も立ち上げる予定で、再び活動できることになった。

 市内で記者会見した保存会代表の西村篝(かがり)さん(63)=伊那市長谷中尾=は「休止が決まって以来、多くの心配の声を頂いた。今までやってきたことを何とか次世代につなげたい」と述べた。4月の公演に向け、市内に住む役者ら7人が1月中旬から稽古に参加しているとした。

 中尾歌舞伎はこれまで、毎年4月末と11月初めの年2回公演を行ってきたが、当面は4月のみの年1回とする方針。道具手配や着付け、化粧などの技術部門や、運営を担う専門部署も後援会内に設ける構想だ。地域の後継者育成を意識し、歌舞伎の前座として地元の小中学生に演劇を披露してもらう。市教育委員会も支援していく方針で「他の民俗文化財を含め、力を貸していきたい」(生涯学習課)としている。

 中尾歌舞伎は、江戸中期に旅芸人が伝えたのが始まりとされる。戦争で一時途絶えたが、1986(昭和61)年、地域の活性化を目的に地元の青年たちが復活させた。保存会のメンバーは現在20人ほど。今後、歌舞伎を中核的に担う人材をさらに増やし、後援会を拡大させていくのが目標という。

 4月の公演は「御所桜堀川夜討(ごしょざくらほりかわようち)弁慶上使(じょうし)の段」を演じる予定。保存会は、役者や浄瑠璃、舞台準備など幅広く関わることができる人や、道具製作、当日の衣装の着付け、事務作業を担うボランティアを募集している。問い合わせは市長谷公民館(電話0265・98・2009)へ。

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