■画業たどる秀作
砺波市庄川美術館の「小堀四郎洋画展」が12日開幕し、愛知県出身で東京を拠点に活躍した故小堀さんの画業を初期から晩年までたどる秀作32点を展示している。砺波市合併15周年・開館30周年記念展。11月10日まで。
小堀さんは東京美術学校卒業後、欧州で学んだ。戦前、帝展改組による画壇の混乱を機に画壇に属さず、1998年に96歳で亡くなるまで独自の道を歩んだ。
70歳代半ばに描いた「無限浄寂(むげんじょうじゃく)」3部作の「宵(よい)の明星-信」「深夜の星-望」「暁の星-愛」はイラン、イラク訪問から着想した。砂漠の空と大地が刻々と変化する様子を表現した。「小梨と藤」(50年)は植物の生命力を鮮やかな色彩で描いた。
26日午後2時からギターの演奏会と松村樹館長の講演がある。11月9日午後2時からは学芸員によるギャラリートークを行う。
展覧会の入場料は一般・大学生410円、小中学生・高校生210円。火曜休館。10月22日は開館し、翌23日に休館する。
同館隣の庄川水資料館では高慶敬子さん(魚津)の洋画展が12月8日まで開かれている。
小堀四郎洋画展は、市花と緑と文化の財団、同美術館、北日本新聞社主催。