北陸新幹線開業に伴いJRから北陸線、信越線の一部を引き継いだ第三セクター「えちごトキめき鉄道」(上越市)は14日朝、直江津駅(同市)などで出発式を開いた。
直江津駅では嶋津忠裕社長が「これまで日本海側の輸送を担ってきた(JRの)歴史と伝統を継承し、地域の鉄道会社としてお客さま目線での運行を心掛けていく」とあいさつした。
母親と駅を訪れ、自由通路から車両を見送った上越市の小学4年生(10)は「特急はくたかがなくなったのは寂しいけど、ひすいラインの車両もデザインがきれい」と話した。
出発式は糸魚川駅(糸魚川市)と妙高高原駅(妙高市)でも開かれた。
ほかの駅も記念入場券を発売するなどしてにぎわった。高田駅(上越市)で午前4時半から発売を待ったという上越市の無職男性(76)は「山梨の息子にプレゼントして、開業の喜びを分かち合いたい」と感慨深そうに話した。
能生駅(糸魚川市)では、地元の海洋高校の生徒が特製ちゃんこ鍋を振る舞った。糸魚川市筒石の女性(29)は「野菜たっぷりでおいしい。会場が寒いので温まりました」と笑顔で話した。