北陸新幹線の開業を受けて、糸魚川市は糸魚川駅と市内の観光地を巡る2次交通の整備に本腰を入れる。駅を起点にレンタサイクル事業を始めたほか、市の支援でバス会社が4月、観光施設のフォッサマグナミュージアムなどに向かう路線を新設する。関係者は「手軽に市内を回れるようにして、観光客増につなげたい」と期待している。
レンタサイクルは市や糸魚川市観光協会などでつくる運営協議会が運営する。市が電動アシスト付き自転車6台を含む計20台を購入、駅南口の観光案内所と駅北口にある自転車店「伊藤商会」の2カ所で貸し出す。
市内の見どころやコースを載せたサイクリングマップも無料で配布。市内各所に自転車利用向けの案内看板の設置も進めている。糸魚川は海と山が近く、観光客から自転車で周遊したいとの要望が多く寄せられていたという。
市交流観光課は「駅の待ち時間などで気軽に利用してほしい」としている。
新たなバス路線は「美山公園・博物館線」で、糸魚川バスが4月から毎日運行する。糸魚川駅南口を発着に1日8往復、フォッサマグナミュージアムや美山公園、長者ケ原考古館などを巡る。
土日祝日のみ市内の観光地を回る「街めぐりバス」は廃止する。新路線を提案した市都市整備課は「平日も運行する新しい路線でゆっくりと市内を回ってほしい」としている。
レンタサイクルの利用料金は3時間500円、電動アシスト付き自転車は1時間500円。バス運賃は1回大人100円、子ども50円。