第35回越前陶芸まつりが23日、福井県越前町の越前陶芸村で始まった。若手からベテランの窯元までが一堂に会した陶器市のほか、飲食、伝統工芸品ブースなどが設けられ、訪れた家族連れやカップルらが楽しんでいた。25日まで。
60窯元がテントを並べた陶器市では、食器などの日用品から、高価なオブジェまで多種多様な越前焼がずらり。市価より安いとあって、来場者は真剣な目で品定めしていた。福井市から訪れた高木世津子さん(59)は「たくさんの焼き物やご当地グルメを楽しみに毎年来ている。今回も3店舗で買いました」と笑顔を見せていた。
「やきものオークション」も催され、水仙娘2人が司会者と軽妙なトークで会場を盛り上げた。コーヒーカップや人形などが次々出品され、「1千円!」「2千円!」と声が飛び交っていた。めおと茶わんを競り落とした鯖江市の50代女性は「にぎやかな雰囲気が醍醐味(だいごみ)です」と満足そうだった。
陶芸村内の県陶芸館茶苑では、越前漆器茶道具特別展(福井新聞社後援)も開かれた。蒔絵(まきえ)や沈金の技を駆使した棗(なつめ)や香合(こうごう)のほか、天然竹の水指(みずさし)などの茶道具が並べられた。
こどもスタンプラリーや雪んこもちつきなど多彩なイベントがあり、来場者が満喫していた。24日は、さつきあげ茶会、加賀夕子歌謡ショーなどが開かれる。