黒部峡谷鉄道(黒部市黒部峡谷口)は28日、宇奈月-欅平(けやきだいら)間(20・1キロ)の全線が開通した。新幹線開業元年でスタートダッシュに期待がかかっていたものの、記録的な大雪に見舞われ、当初の予定より約1カ月遅れた。観光客はトロッコ電車に揺られながら、木々の緑が鮮やかな峡谷の美しさを満喫した。
欅平は晴天に恵まれ、日差しが山々の緑を引き立てた。観光客は山あいの清流に歓声を上げ、大自然を撮影していた。猿飛峡周辺や祖母谷(ばばだに)温泉などに続く道は、大雪の影響で例年の同じ時期より先に進めない状態になっている。
29日からは、欅平駅から関西電力の竪坑エレベーターに乗ることができる「黒部峡谷パノラマ展望ツアー」がスタートする。黒部峡谷鉄道は北陸新幹線の開業効果にも期待しており、今シーズンは前年の68万人を上回る78万人を見込んでいる。