上市町広野新の稲葉農園(稲葉悟代表)は栽培するイタリア米を初めて一般向けに販売する。近くの土産店「つるぎの味蔵(あじくら)」では、この米を使ったジェラートアイスを開発。いずれも4日から同店で扱い、イタリア米を味わう楽しみを広める考えだ。
稲葉農園は、イタリア料理店クオーレ(富山市)の杉浦健一オーナーシェフの薦めで一昨年からイタリア米を栽培。これまではクオーレに提供してきたが、広く味わってもらおうと商品化を決めた。米の粒が大きく、リゾットとして煮ても程よい食感が残るという。
つるぎの味蔵を運営するティー・ツリー・コミュニケーションズ(茶木勝社長)は煮た米を混ぜた2種類のジェラートを開発。ミルク味は自然な甘みが特徴で、ノンアルコールワインと混ぜたタイプはワインの香りが漂う。米、ジェラートとも杉浦シェフが監修した。
イタリア米は日本米に比べ、イネの丈が長いことや実りの時期が早いことが特徴。米価下落傾向の中で日本米よりも高く取引され、県内ではイタリア料理店が増えていることから農家の新たな栽培作物として可能性がある。稲葉代表は「気軽に味わう機運が高まればいい」と期待する。
米は3合648円。ジェラートは300円。問い合わせはつるぎの味蔵、電話076(473)3212。