越中三大山城の一つに数えられる松倉城跡など魚津市内の山城跡を紹介する企画展が、魚津歴史民俗博物館(同市小川寺)で開かれている。市内に残る最古の文書や、新たな調査で見つかった土器など、山城に関連した貴重な品も並ぶ。11月23日まで。
魚津市では松倉城と、周辺の升方城や水尾城、魚津城などの支城が広い城郭群を形成していた。戦国時代から江戸時代にかけて、椎名氏や上杉氏がこれらの城を舞台に覇権を争ったことで知られる。
企画展「魚津の山城」は、魚津市内に30以上ある山城跡やとりでのうち、主な城跡を写真と解説パネルで紹介した。その他、市内最古の古文書である松倉城主椎名康胤(やすたね)の寄進状や、椎名氏の家老・武隈家に伝わるやりといった松倉城に関連する品も並べた。
同市教委は2013年から松倉城郭群の総合的な学術調査に取り組んでおり、展示では、城下町だったとみられる鹿熊地区で見つかった土器も見ることができる。担当学芸員の的場茂晃さん(37)は「魚津にたくさんの山城があったことや、魚津の戦国時代の歴史を知ってもらいたい。近くで見られる城跡も多いので、足を運んでもいいと思う」と話している。
開館時間は午前9時~午後5時で、休館日は月曜。月曜が祝日の場合は次の平日に休館する。