25、26の両日に修学旅行で朝日町を訪れる大阪の中学生の受け入れで、体験型民泊が実施される。同町への修学旅行で民泊が行われるのは初めて。受け入れ家庭の町民は、生徒に自然豊かな地元の暮らしぶりを体験して多くの思い出をつくってもらおうと準備を進めている。
修学旅行で訪れるのは東大阪市小阪(こさか)中学校の3年生187人。山や海など自然環境に恵まれた中で体験学習の場を設けようと、ことし初めて朝日町を旅行先に選んだ。
町とあさひふるさと体験推進協議会は毎年9月、愛知県の中学生を対象にした農林漁業体験学習を受け入れてきた経験を踏まえ、今回の体験型民泊を立案。受け入れ家庭を募集したところ46軒が集まり、1軒当たり3~5人ずつ宿泊してもらうことにした。
昨年3月から申し込み家庭への説明会や講習会を開き、活動内容や安全管理、食事などを確認してきた。今月11日夜に交流体験施設・なないろKAN(横水)であった最後の説明会には約50人が参加した。複数のグループに分かれ、生徒たちにどのような活動に取り組んでもらう予定かを意見交換し、畑作業や魚釣りのほか、地元の歴史を学ぶ勉強会などのプランについて話し合った。
女子生徒5人を受け入れる境の和泉幸一さん(69)は刺し網漁の手伝いや調理体験といったプログラムを計画しており、「田舎ならではの魅力を伝え、子どもたちの思い出に残るような時間にしたい」と意気込む。
同協議会は「今回の民泊をきっかけに"朝日ファン"を増やし、地元の農林漁業のさらなる活性化を図っていきたい」としている。