１１日の石川県内は高気圧の影響で晴れ、最高気温は金沢２１．２度、輪島２０．６度と、ほぼ平年並みとなった。乾燥ぎみの空気によって大気の透明度が高まり、珠洲市飯田港では、はるか北アルプスの尾根筋が海越しにくっきりと望め、地元で「天気が崩れる兆し」とされる絶景に釣り人が目を細めた。

　飯田港の南東側からは、高くそびえる山々の稜線（りょうせん）が雲間から薄青く浮かび上がり、びょうぶ絵さながらの遠望に向かって釣り人が勢いよく竿（さお）を振る姿が見られた。

　珠洲では古来、「海越しに山が見えると天気が悪くなる」といわれている。１２日の県内は前線が北陸地方を通過する影響で、曇り一時雨の見込みとなっている。