旧辰口町時代から住民の郷土史・文化の学習拠点となってきた能美市博物館が31日、3年後の新築移転を前に閉館し、38年間の歴史に幕を下ろした。館内では住民有志約50人が感謝の気持ちを込めたお別れ会を開き、取り壊される現館舎の最後を見届けた。
市博物館は1978年に辰口町立博物館として開設された。合併後も市内全域の児童のふるさと学習や、住民の作品発表の場として活用されてきた。現館舎は老朽化などを理由に年内に取り壊される予定で、新博物館は和田山周辺で2020年4月の開館を目指す。
お別れ会では、思い出の写真を使ったスライドショーが披露され、参加者は涙ぐみながら思い出に浸った。最後は「能美シビック」の3人による楽器演奏に合わせ、「ふるさと」「蛍の光」の合唱で締めくくった。