絵本画家いわさきちひろの作品や生涯を紹介する福井県越前市天王町の「ちひろの生まれた家」記念館に15日、別館がオープンした。ちひろの作品を中心に約500冊の絵本をそろえ、カフェコーナーを設けた。
記念館は、ちひろの生家を修復し2004年にオープン。昨年4月には展示室を新設した。別館は、記念館を運営する市観光協会の三村義雄会長が空き家となっていた北側の建物を購入し、協会が整備した。
1階には、主にちひろが作画を担当した絵本が書棚に並び、テーブルやソファを配置。コーヒーやお茶をセルフ方式で楽しむことができるカフェコーナーも設けた。2階には、ちひろや市の魅力を映像で紹介するミニシアタールームがある。
リニューアルの記念式典には、市の関係者や地元住民、一般の市民ら約70人が出席。三村会長と奈良俊幸市長があいさつし、テープカットで別館のオープンを祝った。
出席者は早速、別館を見て回り、ちひろの絵はがきをよく買うという市内の女性(75)は「記念館の中にゆっくりできる場所ができてうれしい」と話していた。
式後には「武生国際音楽祭2017」(福井新聞社後援)出演アーティストによる「まちなかコンサート」が開かれた。
別館のオープンに伴い、高校生以上の入館料を200円から300円に改定した。中学生以下は無料。開館時間は午前10時~午後4時。火曜休館。