能シーズンの幕開けとなる「大膳神社例祭奉納能」。演目「葛城」が演じられた=18日、佐渡市竹田

能シーズンの幕開けとなる「大膳神社例祭奉納能」。演目「葛城」が演じられた=18日、佐渡市竹田

新潟県 佐渡 祭り・催し

「能」シーズン幕開け 大膳神社例祭で奉納 佐渡市竹田

新潟日報(2018年4月23日)

 佐渡の能シーズンの幕開けとなる「大膳神社例祭奉納能」が18日、佐渡市竹田の同神社で行われた。鼓や太鼓の音が響く中、地元の愛好家たちが優雅な舞を披露し、訪れた約50人を魅了した。島内では10月まで各地で能が上演される。佐渡観光交流機構は「住民に受け継がれてきた多彩な能をぜひ見に来てほしい」と呼び掛けている。

 同神社の能舞台は、島内最古と伝わり、新潟県を舞台にした映画「ミッドナイト・バス」のロケ地の一つにもなった。神社の例祭に合わせた毎年4月18日に、住民でつくる真野能楽会が能を奉納している。

 ことしの演目は「葛城(かづらき)」。大和国(奈良県)の葛城山で雪のため道を進めなくなった山伏が、通りかかった女性に頼まれ祈りをささげると、女性が葛城山の神の姿に戻るという物語。かやぶき屋根の能舞台に、地謡や太鼓、笛の音が厳かに響き渡る中、シテ(主役)が幻想的な舞を披露した。

 シテを務めた矢田香代子さん(45)は「舞台を大きく使えなかったのが反省点。次回は気を付けたい」と振り返った。

 千葉県市原市から観光に訪れた女性(25)は「生で能を見るのは初めて。住民の人たちに受け継がれてきた芸能に感動した」と笑顔で話した。

 佐渡観光交流機構は「能は敷居が高いイメージがあるかもしれないが、佐渡では庶民の娯楽として親しまれてきた。バラエティー豊かな能が上演されるので、島内各地を見て回ってほしい」と話している。

 能の公演スケジュールに関する問い合わせは同機構、0259(27)5000。

【図表】島内の主な能のスケジュール(予定)

  5月5日 天領佐渡両津薪能     椎崎諏訪神社(原黒)

  6月2日 天領佐渡両津薪能     椎崎諏訪神社

    3日 大膳神社薪能・鷺流狂言  大膳神社(竹田)

   12日 牛尾神社例祭宵宮奉納薪能 牛尾神社(新穂潟上)

   15日 草苅神社薪能・鷺流狂言  草苅神社(羽茂本郷)

   16日 春日神社薪能       春日神社(相川下戸村)

   16日 正法寺ろうそく能     正法寺(泉)

  7月3日 日野公忌例祭奉納能    妙宣寺(阿仏坊)

    7日 天領佐渡両津薪能     椎崎諏訪神社

   29日 本間家定例能       本間家能舞台(吾潟)

 8月14日 海洋薪能         多田漁港(多田)

   16日 アース・セレブレーション2018プレイベント 春日神社能舞台公演 春日神社

   18日 二宮神社薪能       二宮神社(二宮)

   19日 世阿弥供養祭       金井能楽堂(中興)

   26日 加茂神社夜能       加茂神社(栗野江)

  9月7日 草苅神社夜能       草苅神社
 
   8日 天領佐渡両津薪能     椎崎諏訪神社

 10月6日 天領佐渡両津薪能     椎崎諏訪神社

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