「SLばんえつ物語」号の代わりに運行しているディーゼル機関車けん引の快速列車=7月、新潟市秋葉区のJR新津駅

「SLばんえつ物語」号の代わりに運行しているディーゼル機関車けん引の快速列車=7月、新潟市秋葉区のJR新津駅

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SLばんえつ物語号年内取りやめ ホーム新津肩落とす

新潟日報(2018年8月6日)

 磐越西線の「SLばんえつ物語」号の機関車に不具合が見つかり、年内の運転が全て取りやめになったことを受け、停車駅のある地域の住民の間には残念がる声が広がっている。今年は始発・終着駅が新潟から新津駅(新潟市秋葉区)に戻り、地元新津の歓迎ムードも高まっていただけに、関係者は「万全な状態で来年以降の運行に備えてほしい」と期待している。

 今年のSL運行は、3月末~9月末の週末を中心に予定されていた。JR東日本新潟支社は、SLの車輪の不具合を7月13日に公表し、代わりにディーゼル機関車(DL)で客車をけん引すると発表した。

 「一番の稼ぎ時に、痛いことになった」。新津商店街協同組合連合会(新津商店連)の野本一郎理事長は声を落とす。商店連は始発駅が新津に戻ったことを受け、今年から一部の運行日に、ホームで鉄道グッズなどのワゴン販売を行ってきた。

 野本さんは「機関車と客車の連結や、運転台の見学などのイベントも、商品を売る大事な時間だった。1日でも早く復活してもらいたい」と願う。

 一方、DLがけん引する旅客列車も希少価値が高く、集客力があるとして、前向きな見方もある。ホームで駅弁を販売する三新軒(秋葉区)の遠藤龍司社長は「DL目当ての鉄道ファンもいるし家族連れにとっては、列車に乗れること自体が楽しいのでは」とする。

 ただ、SLがファンや家族連れにとって、魅力的な存在であることに変わりはない。1960~70年代に国鉄(当時)の新津機関区で機関士を務め、現在も鉄道の街新津の歴史を記録する活動を続けている轡田朗さん(77)は「SLの維持が容易でないのはよく分かる。鉄道の街のレガシー(遺産)を長く走らせることができるよう、原因究明や整備をしっかりお願いしたい」と訴え、来年以降の再開に期待を込めた。

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