体高3メートルのキリンを配したサバンナコーナー

体高3メートルのキリンを配したサバンナコーナー

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恐竜の森、サバンナ... 越前和紙ペーパークラフト展

福井新聞(2018年8月15日)

 紙にプリントした型紙を切り出し、組み立てて立体物を作るペーパークラフト。福井県敦賀市の時里嶺(りょう)さん(60)は動物やキャラクターの型紙を設計するデザイナーとして知る人ぞ知る存在だ。福井県越前市武生公会堂記念館で開催中の企画展は、大規模な九つのセットの中に、時里さんが設計し越前和紙でリアルに作られた恐竜やキリン、ペンギン、コウノトリなど計300体超の作品を並べ、壮大な生き物の営みを描き出している。

 イラストレーターの傍ら、2000年からペーパークラフトデザイナーとしての活動を開始。一般に販売する型紙の設計のみならず、県内外の博物館の展示物デザインや、自治体、企業の既存マスコットキャラクターの型紙設計も引き受けている。

 型紙作りはトライアンドエラーの繰り返しだ。動物であれば、筒状に丸めた紙をいくつもつなぎ合わせてまず立体を作る。着彩して完成すると、それをパーツにばらし、開いてA4、A3サイズの紙に落とし込んでいく。

 実際に組み立ててみて、わずかに隙間があった場合「X、Y、Zの3次元軸でどう直すかを考えないといけない」(時里さん)。1体完成させるのに数十回試作し、3カ月かかることもざら。龍のように複雑なものだとパーツ点数は135点にも及ぶ。

 これを巨大化して組み立てるのが、福井市内で文具店を営む相棒のペーパークラフトモデラー、内藤秀信さん(64)。A1判まで対応できる大型プリンターで型紙を拡大印刷し、大型化によって負荷がかかる部分を補強したり、骨組みを入れたりして、命を吹き込んでいく。

 作品は厚みがあり丈夫な「局紙」を使用。2人が株券の電子化で需要が減った局紙の有効活用を模索していた小畑製紙所(越前市)、紙の文化博物館(同)と2012年に恐竜シリーズ「わしのざうるす」を共同開発したことをきっかけに使い始めた。エンボス加工を施し、皮膚の質感をリアルに表現している。

 「大恐竜の森」コーナーに鎮座する肉食恐竜フクイラプトルは、見る者を威嚇するかのような躍動感あふれるポーズ。「サバンナ」コーナーの体高3メートルのキリンは54のパーツを組み合わせ、本物のたたずまいを漂わせる。時里さんは「大人の鑑賞にも十分に堪えうるもの。2次元の紙から命が立ち上がる面白さを感じてほしい」と話している。

 9月2日まで。入館料は200円(高校生以下無料)。15日はナイトミュージアムとして午後9時まで開館。同記念館=電話0778(21)3900。

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