孤食を防ぐ食堂を開くなどの活動を展開する「OHANAの家」=五泉市

孤食を防ぐ食堂を開くなどの活動を展開する「OHANAの家」=五泉市

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自然の中で心身ケア 新潟のNPO菅名岳の麓に食堂 五泉

新潟日報(2018年11月9日)

 新潟市東区のNPO法人「母と子の生命をつなぐオーバージーン」が、五泉市中川新に拠点を設けた。子どもやお年寄りが1人で食事を取る「孤食」を防ぐ場づくりをはじめ、不登校、引きこもり、虐待を受けている子や、子どもを虐待してしまう親をサポートする。児童養護施設を出た若者たちが社会で生きる力を付ける支援もしていく考えだ。

 オーバージーンは、子どもや親のサポート活動をしてきた板倉未来理事長(43)らが2011年に発足。16年には新潟市東区のレストランを借り、子どもとお年寄りらが一緒に食事を楽しむ「食堂」を開設。ことし5月からは、同市東区江南の住宅を「オハナハウス」としてオープンし、食堂を継続するとともに、子育てに悩む親や虐待を受けている子らを滞在させてケアする活動をしている。「オハナ」はハワイ語で家族を意味するという。

 五泉市の拠点となった一軒家は昨年8月、食堂に野菜を提供する女性から知った。菅名岳の麓に位置し、約400坪の畑があるのを気に入ったが、持ち主から不動産業者に渡る直前だった。

 オーバージーンは、寄付金を集めたり、借金をしたりして購入にこぎ着け、「OHANAの家」と命名。ことし10月中旬から本格稼働した。月、金曜の午前10時~午後3時にスタッフが滞在し、予約制で食堂を開設する。

 板倉さんによると、児童養護施設は18~20歳で出なければならない。「いきなり社会に放り出され、健全ではない道に行くしかない人もいる」という。OHANAの家は今後、施設を出た後に一時滞在できるようにし、就業を目指した作業スペースも設ける計画だ。

 問い合わせはオーバージーン、025(384)8799。

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