佐渡金銀山の概要を解説する「きらりうむ佐渡」の展示=佐渡市相川三町目浜町

佐渡金銀山の概要を解説する「きらりうむ佐渡」の展示=佐渡市相川三町目浜町

新潟県 佐渡 祭り・催し

金銀山の価値一目で「きらりうむ佐渡」4月20日オープン

新潟日報(2019年4月15日)

 世界遺産登録を目指す佐渡金銀山の情報発信の拠点施設として、新潟県佐渡市が相川地区に整備したガイダンス施設「きらりうむ佐渡」が完成し、20日にオープンする。プロジェクションマッピングなどで当時の作業を再現し遺産群全体の関わりや価値を視覚的にわかりやすく解説。観光の玄関口として、多言語対応などの案内機能が充実している。

 施設は相川三町目浜町の旧佐渡会館跡地の約3080平方メートルに建設。2017年12月に着工した。総事業費は約9億3千万円。

 建物は相川地区の景観に合わせたデザインの平屋建てで、室内には佐渡産の杉材を使用した。延べ床面積は約1100平方メートルで、展示室に加え、観光案内所や講堂を備える。市世界遺産推進課の一部も移転する。

 佐渡鉱山の遺産群は西三川砂金山と鶴子銀山、相川金銀山などで構成される。観光客らが現地を訪れる前に概要を知り、各地を訪ねた際により深く理解してもらうことが目的だ。

 見どころは四つある映像シアター。臨場感のある3面のスクリーンなどを用いて当時の作業の様子を紹介する。鉱石から金銀を取り出す「勝場」などのシーンの映像には住民から募ったエキストラが参加している。

 遺産群の散策コース例やガイドツアーなどの案内もある。展示や映像には英語訳が添えられ、インバウンド(訪日誘客)拡大にも対応する。オープンに合わせてガイドアプリ「佐渡金銀山ナビ」を配信する。関連スポットの位置などを確認することができ、5カ国語に対応している。

 市世界遺産推進課の坂田和三課長は「わかりやすく価値や魅力を伝えられる施設は世界遺産登録への弾みとなる。次の史跡へ足を運んでもらえるよう発信していく」と述べた。

 展示室の観覧料は大人300円、中学生以下150円。26日までは展示室を無料開放する。20日は10時半から記念式典を開き、一般の入場は午後1時から。21日以降は午前8時半~午後5時に開館する。

◎郷土芸能披露、まち歩きツアー 開館記念でイベント

 きらりうむ佐渡のオープンを記念し、20、21日に同施設やその周辺で関連イベントが開かれる。

 20日の日中は「まちかど郷土芸能公演」として北沢浮遊選鉱場や佐渡奉行所、史跡佐渡金山駐車場の3カ所で小獅子舞などの郷土芸能を披露する。

 両日とも、きらりうむ佐渡に集合した後、相川ふれあいガイドが無料で相川地区のまち歩きツアーを行う。午前11時半~午後3時には施設の中庭で近隣の商店が地酒などのブースを出す。

 20日は両津港との間に無料シャトルバスを運行。関連施設を結ぶ循環バスも運行する。

 詳細の問い合わせはきらりうむ佐渡、0259(74)2215。

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