新潟県妙高市桶海の「アパリゾート上越妙高」は今夏、約10万平方メートルのエリアに新たな庭園「ひまわりコキア王国」をオープンさせる。恒例の大規模イルミネーションに加え、日中の魅力向上によって集客増を図る。プロデュースする世界的庭園デザイナーの石原和幸さん(61)は同市の顧問と観光大使にも委嘱され、「夏は黄、秋は赤と、妙高のまちごと色を変えていきたい」と意欲を語った。
「王国」は、夏に咲くヒマワリと秋に赤く色付くコキアを中心とした集客型庭園。妙高山を望むエリアに造成し、彩りにあふれる回廊や写真の撮影スポットもつくる。7月27日のオープンを予定し、入園料は800円(小学生以下無料)。
また、今期のイルミネーションは「アパリュージョン2019」とし、プロジェクションマッピングやオーロラショーなど映像演出に力を入れる。開催は6月22日~11月17日。同リゾートは庭園やイルミネーションの相乗効果を狙い、一日を通して楽しめる滞在型リゾートを目指す。
庭園をプロデュースする石原さんは長崎市出身。英国の造園コンクール「チェルシーフラワーショー」などで多くの受賞歴がある。これまで羽田空港の庭園やJR大阪駅北側の「うめきたガーデン」などを手がけてきた。
妙高市では約10年前にも景観のアドバイスやセミナーを行った縁があり、市は今回、インバウンド(訪日観光客)やガーデンツーリズムの促進・PRへの協力を求めて顧問と観光大使に委嘱した。同リゾート以外でも景観づくりなどに関わっていくという。
4月18日に市役所で行われた委嘱状交付式で、入村明市長は「インバウンド誘客を一層力強いものにし、妙高を大々的に発信する。世界的な戦略の中でご指導いただきたい」と期待を寄せた。石原さんは「妙高は夏が涼しく、夏から秋にかけて美しい花が咲く。利点を生かし、日本中、世界中にPRしたい」と語った。