アウトドア用品製造のスノーピーク(新潟県三条市)は、自然の中で高級ホテルのようなサービスが体感できる「グランピング」を県内で始める。18日、常設施設が「五十嵐邸ガーデン」(阿賀野市)にオープンする。日本庭園の散策やクラフトビールなどを楽しみながらキャンプ体験ができ、レジャー需要を取り込む。
グランピングは、宿泊設備などがあらかじめ用意された中で行う野外体験。テント設営や調理といった作業が不要で、快適性を兼ね備えた新たなレジャーとして注目されている。スノーピークの常設施設は神奈川県横須賀市に次いで全国2カ所目となる。
五十嵐邸ガーデンは、明治・大正時代の豪農の邸宅を使ったレストランで、敷地内には約8250平方メートルの日本庭園もある。
池や石灯籠などに囲まれた趣ある空間をじっくり楽しんでもらおうと、グランピング施設が企画された。五十嵐邸ガーデンを経営する天朝閣グループが運営する。
庭園に隣接する敷地内には、建築家の隈研吾氏が設計した木造トレーラーハウス「モバイルハウス」を5棟置く。約11平方メートルにベッドやテーブル、イスを備える。食事は五十嵐邸ガーデンの会席料理などが用意され、クラフトビールも飲める。
スノーピークの山井梨沙副社長は「ハウスの外装を黒にするなど、豪農の歴史を感じさせる和のデザインを取り入れた。気軽にキャンプ体験を楽しんでほしい」と呼び掛けた。天朝閣グループの古田秀衛社長は「料理やビールをゆっくりと味わってもらえる。今後、近隣で農作業体験などもできるようにしたい」と語った。
料金は平日、日曜は1人1泊2食付き1万5千円から。土曜、休前日は2万円から(7月までは1万5千円から)。予約は16日から受け付ける。問い合わせは五十嵐邸ガーデン、0250(63)2100。