】清水園書院で展示されている年代物の畳床=新発田市

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殿様座った?200年前の畳床 新発田・清水園で発見

新潟日報(2019年5月16日)

 国指定名勝・清水園(新潟県新発田市大栄町7)で、200年以上前に作られた年代物の畳床(たたみどこ)が見つかり、展示されている。昔ながらの手作業で作られ、長い間使い込まれているが保存状態は良好。200年以上前の畳床は珍しいとされ、佐藤隆男園長は「職人の技がつまった本物の畳をぜひ見てほしい」と話している。

 清水園で茶道石州流の全国大会が開かれるのを前に、3月に書院の畳を総表替えした際、諏訪町3で畳店を営む浜崎正男さん(67)が畳床の端の板に「文化十二年(中略)惣表替」という墨書きを発見。少なくとも1815(文化12)年以前のものであることが分かった。

 新発田藩年代記には、1815年に10代藩主直諒(なおあき)が初めて新発田に帰国したという記述があり、藩主を出迎えるに当たり畳の総表替えを行ったと推測される。

 畳床は畳の芯となる部分で、わらなどを重ねて縫い締めて作る。畳床の外側に畳表が張られている。

 わらをひもで規則正しく束ねて作られた畳床は固く頑丈で、「有事の際は畳でやりや鉄砲を防ぐこともできたとだろう」と佐藤さん。浜崎さんは「清水園ができた寛文年間の代物かもしれない」と驚く。

 全日本畳事業協同組合の米花俊明理事長(71)は「現存していること自体が珍しい。国内でも数少ない貴重なものだ」と指摘している。

 同園の書院では、墨書きがある1枚を解説付きで展示している。横浜市から訪れた会社員の男性(62)は「畳がこんなに長くもつとは思わなかった。よく保存されていて驚いた」と見入っていた。

 清水園の会館時間は午前9時~午後5時。

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