ヒスイなど多様な石がある新潟県糸魚川市は、「石のまち」プロジェクトを始めることを決めた。市民と一体となって石を生かした魅力づくりや発信に取り組み、交流人口の拡大、移住にも結び付けることを目指す。
市は8日、フォッサマグナミュージアムでプロジェクトを発表。市民らによるワークショップなどを通じ、市のプロモーションの在り方を議論し、「石のまち」を打ち出していく。
石について「知る」「拾う」「祈る」のほか、石にかかわりのある食を「味わう」など各観点で取り組むことを紹介。米田徹市長は「糸魚川の特徴をしっかり出さないといけない。ヒスイだけでなく変わった石も多い。みんなで楽しく進めていきたい」と述べた。
事業としては、市内の三愛旅行社と共同で「石のまち」特別ツアーを9月以降に企画。1泊2日と日帰りの各コースで、ヒスイ海岸やフォッサマグナミュージアムなどを巡る。糸魚川の特徴的な地形や地質の効果もあり、豊富に得られる海の幸を生かした海鮮丼や、ヒスイのような外観の菓子など、石にかかわりのある食の魅力も発信する。
来年1月に初めての認定試験を行う「石のガイド」では、石を拾う人が増加してフォッサマグナミュージアムの学芸員だけでは鑑定の依頼に対応するのが難しくなりつつある中、ガイド資格者も鑑定ができるようにする。ユニークな石を募集する「おもしろ石コンテスト」も行う。