「観光客にも近所の方にも気軽に入ってもらえる場所を目指したい」と話す川嶋大地さん=新潟県佐渡市相川八百屋町

「観光客にも近所の方にも気軽に入ってもらえる場所を目指したい」と話す川嶋大地さん=新潟県佐渡市相川八百屋町

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趣ある通りにぎやかに 相川の古民家レストラン

新潟日報(2020年2月4日)

 昨秋、新潟県佐渡市相川八百屋町にオープンしたレストラン「古民家空間 京町亭」のギャラリーが好評だ。現在は伝統の「佐渡箪笥(たんす)」の金具を展示、高い細工技術が感じられる約100点を紹介する。店長の川嶋大地さん(35)は、趣のある街並みが残る京町通りに足を運んでもらおうと、他店とも連携しながら集客を図っている。

 京町亭は古民家をリフォームし、島黒豚や「地鶏ひげ」の卵など、佐渡産の食材を使った洋食の店として、ランチタイムをメインに開店した。1月からは営業時間を夕方まで延ばし、飲み物やスイーツを提供するカフェタイムも展開している。

 同じ京町通り沿いでレストラン「與左エ門(よざえもん)」を5年前に始めた川嶋さん。周辺は空き家の増加といった課題があることから、京町亭にはギャラリースペースを設け、人々が集う場とすることを目指した。これまでに絵画展や音楽イベントを開いてきた。

 今回展示しているのは、同市両津夷で飲食店を営む浜田省吾さん(73)が収集、手入れした佐渡箪笥の金具だ。主に小木地区と八幡地区で江戸時代から作られ、松や鶴、福の神などの縁起物を緻密に彫った技術の高さなどから、市の文化財にも指定されている。

 浜田さんは、廃棄前の佐渡箪笥を数多く引き取り、引き出しの取っ手部分の金具を外し、汚れを落とすなどしてきた。「技術の高さを見て、自宅にあるたんすの価値に気づいてほしい」と期待を込める。

 川嶋さんは、通りを歩く人を増やしたいと、隣の飲食店と共通のポイントカードも始めた。「町並みや、坂からの眺望が魅力。ぜひ訪れてもらいたい」と話した。

 展示は2月15日まで。火、水曜定休。午前11時半~午後5時。問い合わせは京町亭、0259(67)7538。

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