木目を生かした茶道具などが並ぶ橋村萬象さんの個展=長岡市東坂之上町2

木目を生かした茶道具などが並ぶ橋村萬象さんの個展=長岡市東坂之上町2

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「木具師」橋村さん個展 皇室御用達の技 受け継ぐ

新潟日報(2020年2月10日)

 皇室に木製の縁起物を収めてきた「木具師(きぐし)」の子孫である橋村萬象さん(60)の個展が、新潟県長岡市東坂之上町2のぎゃらりい栗本で開かれている。規則正しい木目の美しさを生かした茶道具などが並んでいる。

 橋村家は、奈良時代末期に天皇家の御用達となり、代々京都に住んで羽子板、檜(ひのき)かぶとなどを収めていた。明治維新で東京に遷都してからも京都にとどまり、茶道具を手掛けるようになった。「木具師」は4家あったが、現在も続いているのは橋村家だけだという。

 皇室に納めていた時代と同様に、樹齢250年以上の尾州檜や秋田杉を仕入れ、中でも木目が平行している木材だけを使っている。「材料、技法は奈良時代から何も変わっていない」と橋村さんは語る。

 新潟県での個展は5年ぶり3回目。水差し、香合、菓子器など約100点が並ぶ。木目の美しさに合うように白波や鯉、菊の花などを描き、上品な美しさを醸し出している。

 16日まで。11、12日は休み。新潟市中央区の画廊イタリア軒でも、27日~3月3日に個展を開催する。

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