新潟県上越市清里区に新たな特産品「清豆たると」が誕生した。地元産の青豆を使った2種類の焼き菓子で、清里商工会の若手女性会員らでつくるプロジェクト実行委員会が約3年半をかけ開発し、今春に発売の予定だ。メンバーは「清里から広まり、長く愛される商品になってほしい」と意気込んでいる。
プロジェクト実行委は新しい特産品づくりを通じて清里区の魅力を発見し、地域活性化につなげようと2016年度に発足した。
メンバーは栄養価が高く、青々とした色合いが清里のイメージに合っているとして青豆に着目。製造は市内の洋菓子店「パティスリー リ・リ」に依頼した。
完成した「清豆たると」は、蒸して砕いた青豆を米粉、卵、砂糖、バターなどと混ぜて焼き上げた「ベイクド」と、甘さ控えめの青豆ペーストをもなかに載せて食べる「レア」の2種類。レアのペーストはパックになっており、2週間程度の常温保存が可能で、お土産での販売も想定している。
1月下旬に清里商工会で完成品の試食会が開かれ、関係者ら約30人が参加。「お土産に使えるね」「豆の風味を感じる」などと感想を述べていた。青豆を提供した区内の農事組合法人「北野生産組合」の羽深惣一代表理事(68)は「育てた青豆がお菓子に変わるなんて光栄。立派な上越の名産になってほしい」と喜んだ。
「清豆たると」は「パティスリー リ・リ」や清里区内で販売する予定。価格は未定。今後、上越市が認証する特産品「メイド・イン・上越」への申請も検討している。
プロジェクト実行委員長の三原田逸美さん(44)は「やっと完成品をお披露目でき、うれしい。今後は販売先を広めていくことが課題になる」と話した。