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子ウサギ観音登場 佐渡・長谷寺

新潟日報(2020年3月31日)

 高さ約6メートルのウサギ観音で全国的に有名になった新潟県佐渡市長谷の長谷寺(ちょうこくじ)で、新たに小型の「子ウサギ観音」がお目見えした。サイズは"母親"の約3分の1だが、夜に目が赤く光るなど特徴は引き継いだ。富田宝元住職(79)は「ウサギは子だくさん。今後も4、5体建てたい」と話している。

 寺は、除草のため境内で飼っている「草取りウサギ」にちなみ、2018年11月にウサギの観音を建立。一方、同年9月の台風による強風で庫裏の屋根が吹き飛んだままになっている。

 境内には庫裏を含め15件の国登録有形文化財の建造物があるが、老朽化が進む。檀家が約40軒まで減っている中、建物の維持が課題となっている。

 約2千万円と見込まれる屋根の修繕費に充てるため、佐渡観光交流機構と協力して2月からクラウドファンディングなどで寄付を募ってきた。今回、地元出身者から多額の寄付を受けたことを記念し、新たにウサギ観音の脇に像を設置した。

 御影石で作られた像は高さ約1・3メートルで、約1メートルの基礎の上に立つ。本尊の十一面観音を腹部に刻み、暗くなると目に埋め込まれた発光ダイオード(LED)が光る。

 22日に除幕式を行った。檀家の男性(60)=小倉=は「檀家だけでは屋根を直すお金を工面できなかったのでありがたい。新しい像が話題になり、また多くの人が来てくれたらいい」と話した。

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