新潟県長岡市大積町3の湿地で、カキツバタが見頃を迎えている。小雨となった19日朝は紫や薄紫、白の花が緑の中でしっとりと群れ咲いていた。
湿地は約1万8千平方メートル。四方を林に囲まれた盆地状の集落にある。かつては胸まで漬かる湿田だったが、1960年代以降は次第に耕作されなくなった。やがて自然の湿地となり、浅い水辺を好むカキツバタが繁茂してきた。
県立植物園(新潟市秋葉区)によると、県内では湿地自体が減り、カキツバタの大群生は珍しいという。
よく様子を見に来るという大積コミュニティセンター長の関矢光良さん(75)は「例年より1週間ほど早く満開になった。地元の宝として、静かに見守りたい」と話した。
見頃は5月末ごろまで。