「越後上越上杉おもてなし武将隊」の新メンバ−「綾姫」(中央)=2020年07月18日、上越市大豆の春日山神社

「越後上越上杉おもてなし武将隊」の新メンバ−「綾姫」(中央)=2020年07月18日、上越市大豆の春日山神社

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上越市観光ガイド「上杉おもてなし武将隊」結成10年

新潟日報(2020年7月27日)

 新潟県上越市の観光ガイド「越後上越上杉おもてなし武将隊」がことし、結成10年目を迎えた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、春からの演舞公演が休止になるなど出はなをくじかれたが、動画の配信に力を入れるなど、節目の年を盛り上げようと奮起している。武将隊のメンバーたちは「今まで通りのおもてなしとはいかないかもしれないが、上越を盛り上げるための手段をしっかりと考えていきたい」と話している。

 武将隊は市の観光事業の一環として2011年に結成。現在は「上杉謙信」や女武者、足軽などのキャラクターたちが市のPRをしている。春日山城跡や市埋蔵文化財センターを中心に、演舞の披露や企画展の案内などを行っていたが、新型ウイルスの影響で活動を縮小していた。

 そうした状況の中、情報発信の手段を多様化しようと、YouTubeチャンネルの動画配信を本格化。現在は週に1本のペースで更新している。「越後上越に来てくんないや」のコーナーでは、市内の観光名所や地域の菓子店などを巡って紹介している。

 6月下旬、動画撮影のため、武将隊メンバーたちが同市中ノ俣の体験学習施設「地球環境学校」を訪れた。地域の具材で郷土料理に挑戦するという企画。メンバー自身がカメラを握り、笹押し寿司と夕顔の鯨汁を作るため、キュウリや卵、タマネギなどを施設の畑から収穫したほか、近隣の農家から購入した。

 武将隊が立ち寄った家々では「孫が喜ぶから一緒に写真を撮って」「歴史のファンだからうれしい」などと歓迎されていた。武将隊に野菜を売った同所の男性(82)は「この辺りに住んでいると武将隊の普段の活動場所にはなかなか行けないので、初めて会った。いろんな土地に来てくれたら喜ばれると思う」と話した。

 事務局の上越観光コンベンション協会によると、今後は3密対策に力を入れながら、武将隊との町歩きなど新たなイベントを企画したいとしている。南博幸事務局長は「市内にたくさんある上杉軍に絡めた地を巡るなど、市民とともにできることを増やしたい。親しみやすい武将隊として、多くの人々に愛されてほしい」と話す。

 6月からは、ようやく春日神社での演舞が再開した。客同士の間隔に配慮しながら実施している。7月には上杉謙信公の姉「綾姫(あやひめ)」(後の仙桃院(せんとういん))も新メンバーとして加入。扇子を片手に華やかに舞う姿が人気を呼んでいる。隊全体の振り付けや掛け合いなど、パフォーマンスの幅も広がった。

 武将隊の謙信公は「新たな生活様式の中、われわれにできうる戦略を広げているところだ。皆とともに上越の地を盛り上げていきたい」と力を込めた。

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