縄文時代から江戸時代までの遺跡に残る地震の痕跡を紹介する展示会「災害の考古学」が13日まで、新潟県阿賀野市の水原公民館で開かれている。市内8遺跡の土器などの出土品やパネル約140点を展示する。縄文時代後期(約4千~3500年前)の土橋遺跡(同市百津)で見つかった県内最大のハート形土偶頭部を初公開した。
13日に同所で開く考古学講演会に合わせ、市が主催した。発掘調査から分かった液状化現象の痕跡に注目して市内の遺跡を紹介し、地震の年代や周期性、規模などを地域の防災・減災に役立てる狙いもある。
展示では、地面の亀裂から砂や水が噴き出す「噴砂現象」などの痕跡を発掘時の写真パネルで解説。下の層が吹き上げられ、異なる時代の土器が一緒に出土したり、建物の柱跡に沈下防止のために石や板が敷かれていたりしたことも紹介している。
同市生涯学習課は「市内では5千年前から周期的に液状化現象が起き続け、それに対して先人たちがさまざまな工夫をしていたことが分かる」としている。
無料。問い合わせは市生涯学習課、0250(62)5322。