オーストリア・ハンガリー帝国のレルヒ少佐が新潟県上越市にスキーを伝えてから110年を迎えたことを記念し、市立歴史博物館で企画展「レルヒ少佐と高田の友人たち」が開かれている。
レルヒ少佐は1911(明治44)年1月、旧陸軍の将兵に日本で初めてとなる本格的なスキー指導を実施。これが国内のスキー普及の原点となったことから上越は「日本スキー発祥の地」と呼ばれている。
企画展では、レルヒ少佐が趣味とした水彩画や日本語のことわざなどを書き留めた手帳、交流を深めた日本画家片桐文邦の作品など約30点を展示。スキー指導者にとどまらないレルヒ少佐の人物像を紹介している。
鑑賞した南魚沼市の自営業男性(58)は「崇高な精神を持ち、日本をこよなく愛したレルヒの人柄がよく分かった」と話した。
9月5日まで。月曜休館(8月22日までは無休)。一般510円。学芸員による解説会が8月7日に開かれる。