新潟県佐渡市相川坂下町の道路沿いの広場に、現代音楽「ミニマルミュージック」の巨匠で米国人作曲家テリー・ライリーさん(86)がデザインしたモニュメントが20日、登場した。両腕を模した石の彫刻からステンレス製の棒をつり下げた斬新な作品。関係者は「地域の新たな文化資源になってほしい」と期待している。
10月3日まで島内各地で行われている「さどの島銀河芸術祭」の一環。
モニュメントは「WAKARIMASEN」と銘打った。高さ2メートルほどの両腕の指から下げられた10本の棒は、風でぶつかり合うと透明感のある音が響く。ライリーさんが最初に覚えた日本語で、楽曲化もした「分かりません」をモチーフにしたという。美術家で芸術祭アドバイザーの宇川直宏さんらが具体化した。
ライリーさんは「分からないということは学ぶ余地があるということ。真実を探し求めることを止めないことが大切だの思いを込めた」と語った。
モニュメントは当面、11月ごろまで置かれる予定。