神通川流域で発生した四大公害病の一つ、イタイイタイ病の歴史をカラー化した写真で伝える特別企画展が23日、富山市友杉の県立イタイイタイ病資料館で始まった。5月8日まで。
開館以来初の試み。「カラーで甦(よみがえ)るイタイイタイ病の記憶」と銘打ち、患者団体「イタイイタイ病対策協議会」から寄贈されたモノクロの写真を人工知能(AI)技術でカラー化したものを並べた。
イ病訴訟の患者側勝訴が1972年に確定した際の患者らが喜ぶ姿などが色鮮やかに再現された。同館の担当者は「当時の人々の息遣いをリアルに感じてもらえると思う。美しく豊かな環境を守るきっかけになればうれしい」と話した。
県は開館10周年を記念して29日、宇宙飛行士で日本科学未来館名誉館長、毛利衛さんの特別講演会を開く。