複数の交通手段を一体的に提供するアプリの開発を目指す「ふくいMaaS(マース)協議会」は10月1日から、本格導入に向けた実証実験として、お得な電子企画切符の販売を始める。嶺北地域の公共交通で使える共通休日フリーパスや食事券などと組み合わせた切符5種類を用意。利用期間は8日から12月25日まで。
嶺北市町や交通事業者、金融、マスコミなどで構成する同協議会は北陸新幹線県内開業を見据え、バスやタクシーなどの移動手段を組み合わせ、検索、予約、決済まで一括してできるサービスを提供するアプリの開発に取り組んでいる。今回の実証実験では、フリー切符を扱うスマートフォンアプリ「ライドパス」を活用する。
企画切符「ふくい公共交通休日フリーパス1DAY」は、京福バス、えちぜん鉄道、福井鉄道・バスに土日曜祝日1日乗り放題で、通常料金3200円のところを1600円で提供。「福井まちなか満喫セット」では、すまいるバス1日乗車券と福井市内の飲食店などで使えるクーポン、市公共施設入館パスを組み合わせ1200円で販売する。
越前市内の対象店舗で使える「ボルガライス食事券付きフリー切符」、バスの往復券と越前大野城入場券などがセットの「大野・勝山歴史探索パス」も設けたほか、各交通事業者が提供している既存の企画切符8種類も電子化する。
スマホで専用ポータルサイト=QRコード=からアプリをダウンロードし、クレジット決済で切符を購入。乗車券の画面を提示したり、各店舗でQRコードを読み込んだりして使用する。期間中の売れ行きや利用者の傾向、電子化の効果などを分析し、サービスの向上などにつなげる。
問い合わせは事務局の市地域交通課=電話0776(20)5138。